北海道と本州をへだてる津軽海峡は、ブラキストン・ラインとよばれる生物分布上の重要な境界線となっている。
それは、北海道と本州とでは、そこにすむ哺乳類や鳥類の種類に大きな出遅いがあるからである。
たとえばエゾリスやクロテンは、現在津軽海峡より南には分布していない。
逆にニホンリスやテンは津軽海峡より北には分布していない。
クマもそうである。
北海道にすむクマはヒグマだが、本州以南にすむクマはツキノワグマである。
しかし氷河時代の氷期には、本州にもヒグマが生息し、二種類のクマのいた時代のあったことを化石資料から知ることができる。
最終氷期の最寒氷期には、津軽海峡は海面低下によって非常に狭い海峡になってしまう。
その幅は、せいぜい一〇キロメートル足らずであったと考えられている。