ブナは日本の冷温帯の代表的な落葉広葉樹である。
神奈川県内では丹沢や箱根などの山地に、その森林が広がっている。
氷河時代の氷期には、神奈川県は、その平地まで亜寒帯性の針葉樹林におおわれていたと考えられ、ブナ林は、太平洋沿岸の、暖かく湿りけの多い環境で、かろうじて生き延びてきた。
氷期が終わると、ブナ林は、日本海側を中心に、本州中部から東北地方、さらには北海道の南部にかけて急速に回復し、関東地方の太平洋側でも、標高一〇〇〇メートル以上の山地に広がった。
日本のブナ林の特徴には、林床にササが生育すること、たくさんの固有種がみられ、構成種が豊富なことなどがある。