玉を転がしますと、曲げる力が働いても急には曲がれなくて、だんだん曲がっていきます。
そうした種類の「慣性力」が都市の変化という場合には大変大きいわけです。
その慣性力は、わたしのかんじでは、おそらく半世紀くらい続きます。
たとえば、新しい町造りの原理が考えだされても、古い町造りの原理がまだ半世紀くらい残ってしまう・・・。
非常にゆっくりゆっくりとしか変われないのが都市であると考えています。
都市というのは、こうした歴史的な慣性力と、都市計画のような新しい考えとのベクトルで実際には動くものであるといえます。
都会でサッカー ショップが流行っているからといって、すぐに地方が真似をしても簡単にうまくいくわけではありません。
こうした都市の構造がまず最初に変わったのは、産業革命を契機にした近代です。
近代都市というものは、日本で100年、イギリスで200年の歴史を持っています。
その以前の都市の性格は、日本でもアジアでもヨーロッパでも同じ、外敵からの防御を目的とした、基本的に閉じる構造、自閉的な構造を持っていたわけです。